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黒毛和牛の歴史と肉の等級付け!意外と知らない牛肉の雑学を紹介

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「黒毛和牛」と聞くと、超高級な牛肉をイメージする方がかなり多いでしょう。「黒毛和牛」という言葉が入っただけで、その値段が高級感あるものとなります。そのような黒毛和牛ですが、そもそもそれがどのような経緯で生まれ、どのような形で発展したかについてよく知らないのではないでしょうか。この記事では、黒毛和牛について詳しく紹介をしていきます。
 

牛肉の歴史

牛はもともと野生動物でした。大昔の日本では、牛は狩猟の対象の動物だったのです。縄文時代から弥生時代にかけて、稲がそうであったように牛も育てて食料にするようになりました。牛の家畜化です。それを裏付けるように弥生時代の遺跡には、鹿や猪・うさぎなどの動物と共に、牛の骨が貝塚から多く見つかっています。牛、そして牛肉の歴史について、詳しく見ていきます。
 

牛を食べない時代

6世紀から7世紀に日本に仏教が伝来してくると、日本中にその教えが広がっていきました。その中で動物の殺生することを嫌う機運が高まってきて、次第に牛を食べる習慣がなくなっていきました。そこで飼われていた牛は肉食用ではなく乳牛として役立てたり、運搬や農作業のための「役牛」として用いたりするようになったのです。そのように牛の飼育自体は守られてきたわけです。
 

西洋化とともに

そして明治時代になり日本が技術的・文化的に西洋のものを多く取り入れ始めると、食習慣においても西洋のものを受け入れるようになりました。その流れに乗るようにして牛肉を食べる習慣も、日本人には定着するようになりました。そしてその習慣は現在にいたっています。
 

黒毛和牛の誕生

以下より黒毛和牛は、どのように生まれたのかを紹介します。
 
明治時代には、日本には小さな牛が多数を占めていました。それを商品価値の高い体格のよい牛に改良しようと、外来種との交配を試みる動きが起こりました。国もそれを後押ししていたのです。しかしその結果、気性が荒いのに病気に弱く肉質も悪い牛しか産まれませんでした。
 
そこでもう一度日本の牛を改良しなおそうと、戦後純粋な日本の牛を探したところ、香美町小代区で育てられていた「田尻号」という一頭の雄牛が見つかったのです。その牛の子孫はみな肉質のよい牛ばかり産まれました。これが黒毛和牛の始まりで、現代の黒毛和牛はほとんどがこの牛の子孫です。
 
 

和牛の等級付け

店舗の肉売り場や焼肉店で、高級肉を表すのに「A5ランク」などといった等級が用いるのを、私たちは多く目にします。ただその表示を見て「上等な肉のよう」という感じは受けるものの、それがどのような評価のされ方をしているのかは意外と知らないものです。牛肉の評価について、どのようにして判定されているのかを紹介します。
 
和牛の等級は、アルファベットと数字の組み合わせで表現します。この指標は公益社団法人日本食肉格付協会(JMGA)が策定した基準です。
 

歩留等級

まず等級の最初に使われるアルファベットは「歩留等級」を表しています。肉牛は処理をされ最初に「枝肉」という状態にする工程から始まるのです。これは頭や足・皮や内臓を切除し、血液を抜いた背中やあばら骨周辺の、肉の棒状のものと言えます。
 
さらにそこから骨や余分な脂肪などを取り除き、食肉の部分として取り出したものを「部分肉」といいます。ちなみにさらにそれをスライスなどの加工を行い、精肉とするという工程となるのです。
 
「枝肉」に対する「部分肉」の割合(%)を、独自の計算式により算出されたものを「歩留基準値」といいます。そしてその値によりA~Cのランクがつけられるのです。
 
・A 歩留基準値が72以上
・B 歩留基準値が69以上72未満
・C 歩留基準値が69未満
 
和牛はこのランクAであるものにあたります。簡単に言うと、肉がどれだけ効率よく牛の体から取り出せたかを表す割合です。消費者にはあまりイメージしにくい数値となるでしょう。実は歩留のよさと肉としてのおいしさとは、かならずしも直結しないからです。
 
しかし肉としての質という点では、ひとつの重要な基準です。そこから肉選びの指標にされています。
 

肉質等級

肉のランク表示における、アルファベットの次の数字は、肉の質に関するランクを表しております。その等級による区分を「肉質等級」というのです。
 
枝肉にされたものは肉の断面を見て、次のような項目について測り肉質等級を決定します。
・霜降りの状態
・肉の色沢
・肉の締まり・キメ
・脂肪の色沢・質
 
これらB.M.S(牛脂肪交雑基準)という基準によって、No.1からNo.12までの区分に割り振られます。それによって1から5までのランク(数字が大きいほどランクが高い)が決定するのです。
 
歩留等級と肉質等級の組み合わせで、以下のような15段階の階級が設定されております。A5,A4,…,A1,B5,B4,…,B1,C5,C4,…,C1という順に、ランクが高いのです。
 

まとめ

長い年月をかけて牛肉の味におけるこだわりのため、肉牛の改良を繰り返しています。よい質の肉の状態を制定し飼育の段階でそれを目指して、こだわりの飼育を行ってきたのが日本の牛肉です。さまざまな人が牛肉に愛情を注ぎ、工夫を重ねてきたことがうかがえるでしょう。
 
そのような質の高い和牛を和牛ビストロ「三国家」では、皆さまにご提供しております。どうぞお近くにお越しの際は、そのこだわりの和牛をご堪能ください。皆様のご来店をお待ちしております。
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