石臼挽と機械挽の違いとは？知ってほしい石臼挽の蕎麦の格別な美味しさ

香りとのど越しがたまらない蕎麦ですが、原料となる蕎麦の実を粉状にするための方法には「石臼挽」と「機械挽」の2種類があるのをご存知でしょうか。同じ産地で収穫された蕎麦の実であっても、この挽き方によって出来上がる蕎麦の味わいは大きく変化します。この記事では、石臼挽と機械挽の違いを詳しく解説します。石臼挽の蕎麦の味についてもご紹介するので、ぜひ最後までお楽しみください。

 

蕎麦の挽き方には、「石臼挽」と「機械挽」の2種類があります。多くの蕎麦が短時間で大量生産できる安価な機械挽の蕎麦粉を使用していますが、蕎麦本来の香りやのど越しを楽しみたいなら価格は高くなるものの石臼挽の蕎麦がおすすめです。石臼挽と機械挽の違いについてより詳しく知っていただくために、それぞれの特徴をご紹介しましょう。

 

石臼挽とは、専用の石臼を使用する昔ながらの蕎麦の挽き方です。以前は川の水力によって水車が回る動力を利用して、石臼で蕎麦の実を挽いていました。

 

蕎麦粉はとても繊細なので、挽く際に少しでも摩擦熱が発生すると蕎麦ならではの風味が水分とともに飛んでしまいます。しかし、石臼挽では熱が蓄積されにくい「石」を使用しているだけでなく、長い時間をかけてゆっくりと挽くため摩擦熱が発生しにくく、風味を損なうことがありません。

 

石臼挽では蕎麦の実の中に閉じ込められている水分量を維持したまま挽くので、蕎麦打ちの際に粉を触るとしっとりと感じられます。粉の粒子が不揃いとなるため扱うには技術が必要なものの、水分を活かしてまとまりやすいのが特徴です。

 

ただし、石臼挽の場合は石臼の嚙み合わせを維持するための手入れが欠かせない上に、蕎麦粉ができるまでに機械挽よりも時間がかかるので、価格は高くなります。

 

機械挽とは、2つの金属ローラーの内側に蕎麦の実を引き込みながら回転して挽く機械を使用した挽き方のことです。機械を使用するため短時間で大量の蕎麦粉を作れる分、蕎麦粉の価格も安くなります。

 

しかし、機械挽では金属部品が摩擦熱を蓄えやすいので、蕎麦ならではの風味が損なわれるだけでなく、粘りも生まれにくいのです。たとえるなら、熱したフライパンの上に粉が落ちるのと同じことなので、当然のことながら蕎麦本来の味わいが変化してパサパサになってしまいます。

 

最近では摩擦を小さくしながら生産効率を維持できる性能の高い機械を使用されることが増えています。しかし、昔ながらの蕎麦の味を楽しみたい方にやはり石臼挽の蕎麦粉を使った蕎麦がおすすめです。

 

蕎麦の挽き方である石臼挽と機械挽が分かったところで、「本当に味に違いがあるの？」「石臼挽の蕎麦って本当に美味しいの？」と半信半疑の方がいるのではないでしょうか。一度食べれば違いははっきりと分かるはずなので、ぜひ食べてみることをおすすめします。その前に、石臼挽の蕎麦の格別な美味しさについて詳しくご紹介しましょう。

 

石臼挽の蕎麦を食べる際には、まずはつゆに付けずに2～3本の蕎麦をそのまま食べてみてください。そうすると、鼻から抜ける蕎麦の香りをお楽しみいただけます。今まで蕎麦の香りを感じたことがない方も、石臼挽のものなら口内に広がっていく蕎麦本来の豊かな香りを感じられることでしょう。

 

普段つゆに付けて食べていた蕎麦をそのまま食べることで、素材本来の味わいが奥深いものであったとあらためて気づかされることもあるのではないでしょうか。とくに挽きたての蕎麦粉を使用していると、今まで食べてきた蕎麦とは比べ物にならないほどの香りに包まれます。

 

モチモチしていてコシのあるうどんと比べて、蕎麦はパサついているイメージのある方がいるかもしれません。しかし、石臼挽の蕎麦は蕎麦の実に閉じ込められていた水分を蒸発させることなく蕎麦に活かしているので、わずかに粘りを感じられます。パサついた蕎麦が苦手だという方でも、石臼挽の蕎麦ならのど越しが良くて美味しく食べられることでしょう。のど越しと香りを感じられる石臼挽の蕎麦は、一度食べればやみつきになるはずです。

 

蕎麦の挽き方には石臼挽と機械挽の2種類があり、蕎麦本来の香りやのど越しを楽しみたい方には石臼挽きのものがおすすめです。機械挽きのものと比較すると価格は高くなりますが、鼻から抜ける香りや蕎麦本来の粘りといった機械挽きではなかなか体験することのできない格別な美味しさをお楽しみいただけます。

 

草津温泉からすぐのところにある石臼挽蕎麦「三国家」は、石臼挽きの蕎麦粉を使用しております。挽きたて・打ち立て・茹でたてのこだわりの蕎麦は地元のお客様はもちろん遠方から来られたお客様にもご好評いただき、リピートしていただいております。草津にお越しの際には、ぜひ当店の蕎麦をご賞味ください。また気になることがございましたら、お気軽にお問い合わせください。