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節目に食べることに意味がある!蕎麦の豆知識~行事食~

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蕎麦といえばいつでも気軽に食べられるメニューの一つですが、『行事食』であることをご存知でしょうか。あまり意識されている方は少ないかもしれませんが、節目に食べるという種類のそばがいくつか存在しているのです。そこで今回は、行事食としての蕎麦に関する豆知識をご紹介いたします。
 

年越し蕎麦

知らない日本人はいないのではないかというほど、年越し蕎麦は一般的に浸透していると言っても過言ではないでしょう。しかし、行事食であるということを知っている方はあまり多くありません。大晦日の日に食べる蕎麦として、毎年必ず多くの方が食べているのではないでしょうか。決まったタイミングで食べるものですので、行事食以外の何物でもありません。
 
そんな年越し蕎麦ですが、気になるのはどういう目的で食べる習慣になったのかという部分です。大晦日にわざわざ食べるため、そこには必ず意味があるはずです。諸説あるのですが、代表的な理由としては以下が挙げられます。
 

蕎麦の性質によるもの

そばといえば、細く長くというのが有名なフレーズです。また、麺類の中では比較的切れやすいという特徴もあります。そこで、寿命などを細々とでも長くしたいということと、厄災などを断ち切るという両方の意味を当てはめて、区切りとなる大晦日の日に食べるという説です。
 

細工師によるもの

作業時に金箔を使う細工師が、周辺に飛び散った金箔の欠片を集めるための道具として練ったそば粉を使用していたと言われています。その習慣から、蕎麦はお金を集めるという解釈になり縁起をかついで食べるようになったという説です。
 

節分蕎麦

その名の通り、節分である2月3日に食べる行事食としての蕎麦のことです。節分といえば、恵方巻きや節分豆を食べるという習慣が有名ですが、それと同様の蕎麦ということになります。その成り立ちですが、年越し蕎麦と少し関係があります。
 
前述の通り、年越し蕎麦には新年という区切りのタイミングで食べる説がありましたが、節分そばに関してもそれと同じ考え方となります。節分というのは冬から春へと季節が切り替わる節目のタイミングとなるでしょう。その昔はそのタイミングを新年であると捉えており、年越し蕎麦と同じ意味合いで食べるようになったのが節分蕎麦ということになります。
 
恵方巻きでは毎年縁起がいいとされる方角を向き、食べている最中は一言も発してはいけないという決まりがあります。しかし、節分蕎麦にはとくに決まりはありません。節分の日に食べるというだけです。また、通常の蕎麦とは異なる節分蕎麦ならでは、という部分もとくにはないのです。節目のタイミングで蕎麦を食べるというのがポイントとなっています。しいて挙げるとすれば、縁起のいい豚肉などの具材をトッピングするといいのではないでしょうか。
 

彼岸蕎麦

毎年9月20日〜26日の期間は『お彼岸』の時期となります。お彼岸は春と秋の2回訪れますが、秋のお彼岸に食べるものが彼岸蕎麦です。祖先を敬ったり亡くなった方を偲んだりするための期間とされていますが、同時に夏から秋への季節の変わり目という意味もあります。季節の変わり目には、気温の変化などの関係により体調を崩しやすくなります。そこでお蕎麦を食べることによって体調を崩さないようにするというのが彼岸蕎麦を食べる習慣の目的です。
 
彼岸蕎麦に関しても、蕎麦自体に通常とは異なる部分はありません。蕎麦本来の体にいいという効能部分がポイントになっていますので、お彼岸の期間中になんでもいいので蕎麦のメニューを口にするだけで大丈夫です。夏から秋へと季節がわかる節目となりますので、まだ気温も暖かくざるそばなどの冷たい蕎麦を選択される方が多いのではないでしょうか。
 
それでも問題はありませんが、できれば温かい蕎麦がおすすめです。目的が体調を崩さないようにするためですので、胃腸を冷やしてしまうよりは温めたほうがメリットも多く体調も崩しにくくなります。体を暖める効果に期待ができる鴨肉を使った鴨ネギ蕎麦などがとくに良いのではないでしょうか。
 

雛蕎麦

雛蕎麦というのは、毎年3月3日のひな祭りの際に食べられている行事食としての蕎麦のことです。ひな祭りといえば、菱餅や白酒、桃の花をお供えするというものですが、それに加えて雛蕎麦もお供えされるものとなっています。いつから始まった習慣であるのかについては明確になっておりませんが、江戸時代の中期頃と言われています。
 
雛蕎麦は通常の蕎麦とは異なるものです。元々はただの蕎麦でしたが、次第に変化していき現在では3色あるいは5色の色とりどりで鮮やかな見た目の蕎麦です。5色の場合ですと、白、赤、黒、青、黄という組み合わせになっています。食紅や抹茶、黒ごまなどをそば粉に練り込むことによって発色しています。どれも体にいいものばかりですので、見た目だけでなく健康面に関しても素晴らしい蕎麦です。
 
つゆに関しては指定がないので通常のもので問題はありません。ひな祭りでよく食べられているハマグリの潮汁を応用して、そこへそばの麺を加えて作る方も少なくありません。行事食ということで特別感を演出したいと考える方は、つゆもひと工夫加えるといいのではないでしょうか。温度に関しても自由なので、温かいものでも冷たいものでもお好みに合わせて大丈夫です。
 

まとめ

年越し蕎麦は有名ですが、その他の行事食に関しては今回はじめて知ったという方も多いのではないでしょうか。節目に食べることであらためて新鮮にそばを楽しむことが可能となります。石臼挽蕎麦「三国家」では、こだわり抜いた素材で作った蕎麦を提供しております。節目の際の食事にもぜひご利用ください。
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