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そばにおけるこだわりについて!良質な鰹節を使っただしとは?

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そばにとって重要なポイントは麺そのものと、麺と組み合わせるそばつゆではないでしょうか。そばつゆに関しては、醤油や砂糖などと一緒に使用するだしがとても重要となります。そんなだしをとるにあたり、よく使用されているのが「鰹節」です。今回は、そばつゆに欠かせないだしの素となる鰹節についてご紹介いたします。
 

鰹節とは

だしだけでなく、料理では使用することの多い鰹節ですが、そもそもどういったものなのかご存知ない方も意外といらっしゃるのではないでしょうか。そもそも鰹節というのは、日本で古来より存在する保存食のことです。原料となるのは鰹の身です。適当なサイズにカットした鰹の身をボイルし、その後燻製したうえで水分量が26%を下回ったもののことを「鰹節」といいます。実際にはカットした身をボイルした後に骨をしっかりと取り除くなど細かい作業がありますので、完成までに約30日を要するのです。
 
また、燻製をした後に最終仕上げとして「カビ付け」を行います。この作業は欠かすことができません。表面に付着したカビが水分を吸収してくれるので、理想的な水分量にすることが可能となります。燻製後の鰹に対してカビ菌を吹き付けて、天日越しと交互に3回ほど繰り返します。そうすることで本枯節と呼ばれる鰹節が完成となるのです。
 
鰹節ですが、一般家庭においては削られた後の細かい状態のものを使用することが多いかと思います。それは鰹節ではあるものの、名称としては「削り節」と呼ばれています。削る前の一本の状態になっているものが正式な「鰹節」というわけです。そばつゆのだしで使用するのは、鰹節となります。
 

鰹節の種類

鰹節にはいくつかの種類が存在しています。切り口によって異なりますが、代表的なものとしては以下の通りです。
 

部位の違い

使用する鰹の身がどの部位かによっても種類が異なります。基本的にはお腹側と背中側に分かれますが、背中側のことを「雄節」と呼び、お腹側のことを「雌節」と呼びます。部位が異なることによって味わいに関しても違いが生まれるのです。たとえば雄節は脂肪が少ないので味わいとしてはあっさりとしています。雌節に関しては、反対に脂肪が多く含まれていることによりコクを感じる味わいとなります。
 

製造工程の違い

鰹節に使用される鰹はマガツオです。まずはマガツオを3枚に下ろすことになるのですが、その後の作業によって種類が分岐します。おろしたままの状態で製造される鰹節は「亀節」と呼ばれています。亀節になるマガツオは3kg以下の小ぶりなものです。血合いが残ったままの状態となるため、コクがあるといわれています。一方おろした後に背中側とお腹側で切り分けて製造されるものを「本節」と呼びます。和食で主に使用されている素材の邪魔をしない鰹節はこの本節です。
 
ちなみに、マガツオではなくソウダガツオという鰹を使用した場合には、「宗田節」と呼ばれる鰹節となります。
 

だしの種類

鰹節を使用して作られるだしですが、いくつかの種類に分かれることをご存知でしょうか?基本となるのは以下の3つです。
 

一番だし

昆布と鰹節を使用して作られる最も一般的なだしです。まずは水に昆布だけを入れて長時間煮込みます。火力を途中で変更しながら60度をキープしつつ約2時間を目安に煮込みましょう。煮込み終えたら昆布を取り出し、そのままの液体を80度になるまで火にかけます。温度が達したら火を止めて、そこでようやく鰹節の登場です。削った状態の鰹節を投入し、その上から先ほど取り出した昆布を乗せ、蓋をして蒸らしましょう。あとは布などを使用してしっかりと濾すことで完成です。
 

二番だし

二番だしというのは、一番だしを作る際に使用した昆布と鰹節をそのまま再利用して、長時間抽出することによって作られるだしのことです。作り方ですが、一番だしで使用した昆布と鰹節をどちらも水に入れて、中火で約80度まで加熱します。温度が達したら火力を弱めてそのまま約4時間煮込みましょう。途中で水分が減ってしまうかと思いますので、その際には水を追加して大丈夫です。徐々にアクが出てきますので大きなものに関しては取り除きましょう。
 
煮込み終わったら火を止めて60度に下がるまで放置し、最後に香り付けのための昆布を乗せて15分待ちます。最後に濾したら完成となります。
 

濃厚だし

濃厚だしは一番だしと近い作り方となりますが、濃厚な味わいで仕上がります。まずは一番だしと同様に昆布を煮込みます。その後、火を止めた状態で鰹節を投入して約3分蒸らしたら完成です。
 

鰹節の質が重要

そばつゆの材料はとてもシンプルです。そのため、素材の良さがそのまま味のクオリティに影響を及ぼすことになります。醤油や砂糖などに関してもそうですが、だしの源となる鰹節はその中でもとくに重要性が高いといえるでしょう。鰹節の旨味を存分に引き出すことによって、かえしなどに負けずにうまく調和するそばつゆが完成します。
 
鰹節の質がいまいちだと、最大限の味わいを引き出したところで、その素晴らしさは高品質の鰹節とは大きな差が生まれます。いかにこだわりぬいた鰹節を使用しているのかという部分がそばの完成度を決めるといっても過言ではありません。
 
ただし、ただ高品質であればいいというわけでもありません。高品質でありながらそばとして合っている風味や味わいが出る鰹節でなくてはならないのです。地域性などによっても求める味には違いが生まれますので、そうした部分も考慮したうえで高い品質の鰹節を使用することがポイントとなります。
 

まとめ

鰹節の種類や質によって、そばつゆのクオリティには大きな影響が出ます。良質であることによって、質の高いそばつゆを作り上げることが可能となります。そしてそれはそばの美味しさにもつながります。石臼挽蕎麦「三国家」では、こだわり抜いた鰹節を使用し、冷たいそばと温かいそばでそれぞれ適したそばつゆをご用意しております。まずはお気軽にお越しください。
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