和牛or国産牛!今夜のご馳走にあなたならどちらを選ぶ?違いも解説

202222821332.jpg
精肉売り場でひときわ輝きを放つのが「和牛」の二文字でしょう。しかしそのかたわらに「国産牛」と表示された牛肉をみつけ、どういった違いがあるのかと疑問符をうかべた方もいるのではないでしょうか。和牛と国産牛は、どちらも同じ日本の牛肉のようでさし示すものにははっきりとした違いがあります。牛肉を選ぶ際の豆知識として、その違いを詳しくみていきましょう。
 

品種を示す和牛

食肉専用に肥育される牛の中には、日本在来牛の遺伝子を持つ4つの品種があります。その品種とは具体的に言うと、以下の通りです。
 
●黒毛和種(くろげわしゅ)
●褐毛和種(あかげわしゅ)
●日本短角種(にほんたんかくしゅ)
●無角和種(むかくわしゅ)
 
和牛はこの4品種とこれら品種間の交雑種を指し、それ以外の牛肉を和牛と表示して販売することは禁じられています。さらに和牛として販売するためには『国内で出生し、国内で飼養された牛であること』を証明・確認できなければなりません。
 
和牛とはいわば日本で生まれ育った血筋が確かな牛であることを示す呼び名です。しかし牛の血筋はどのようにしてわかるのでしょうか。まずは和牛の歴史から、ひも解いていきましょう。
 

強い遺伝子でつながれた黒毛和種

かつて牛は食用ではなく、農耕用の貴重な労働力として飼育されていました。しかし明治時代に入り牛肉を食べる文化が広まると、小柄な在来牛に外国産の牛を交配させて、大型化を図る品種改良がさかんに行われるようになります。失敗をくりかえしながら改良が進められた結果、昭和19年に日本固有の肉用種として認定されたのが黒毛和種です。
 
戦後純血の黒毛和種は絶滅の危機におちいりました。しかし遺伝子の強い但馬牛によって、復活をはたしています。現在国内で肥育されている和牛の90%以上を占めているのが、黒毛和種です。黒毛和種の99.9%が、但馬牛の血統を受け継いでいます。
 

牛の一生を一元管理

農林水産省は、牛肉の安全性確保とBSEまん延防止を目的として「牛トレーサビリティ法」を制定しています。「牛トレーサビリティ法」とは牛および牛肉に個体識別番号を表示させることで、牛が生まれてから消費者にとどくまでの、異動履歴を追跡できるようにするシステムです。
 
個体識別番号で一元管理することにより、牛がいつどこで生まれどこで育ったのかを確認できます。さらにその牛の血統を知ることも可能になっているのです。
 

日本で育った期間が長いことを示す国産牛

国産牛はその名のとおり『国内で生産されたもの』を指します。日本で生まれ育った、特定品種の和牛も国産牛の中のひとつに含まれます。牛は出生から肉用牛として出荷されるまでに、2年以上かかるものです。たとえば外国で生まれ外国にて10ヵ月飼養されたのちに、生体のまま運ばれ国内で18ヵ月飼養された牛は、国産牛として扱われます。
 
日本以外で飼養された国が複数におよぶ場合も同様です。最も長く飼養された国が日本であれば、販売の際に国産牛と表示できます。また国内で生まれた牛が外国で飼養されるケースもあるでしょう。その場合は国内での飼養期間が長く、食肉処理されたのが国内であれば国産牛となる決まりになっています。
 

肉質の違い

和牛以外の国産牛は、乳牛のオスである「乳用種」と乳牛のメスに、和牛のオスを交配させた「交雑種」がそのほとんどを占めています。霜降り肉が代名詞となる和牛に対し、乳用種は脂肪分が少ない赤身肉を特徴としているのです。一方交雑種は大型で病気に強いホルスタインの特性に、和牛の肉質の高さをあわせもっていることが特徴です。
 
交雑種のなかでもホルスタインと黒毛和種との交配による「F1交雑種」は、適度な霜降りと肉質のよさに定評があります。
 

生産者こだわりのブランド牛

日本三大和牛といわれる「近江牛」・「松阪牛」・「神戸ビーフ」をはじめ、さまざまな銘柄のブランド牛が全国各地に存在しているのです。その数は320種類以上にものぼります。
 
いずれも品種や種別・飼育方法など、ブランドを推進する団体独自の厳しい品質基準を設けております。それをクリアできなければブランド牛として世に出せません。ブランド牛もそうでない牛も、品質の高さを守っているのは生産者の熱意とこだわりです。
 
肥育地ごとに異なる気候と風土のなかで、牛にとって最適な環境をつくります。それだけでなく飼料の配合から体調管理にいたるまで、細心の注意をはかりながら丹精こめて育てられた牛が、最高級の品質となることはいうまでもないでしょう。
 

まとめ

日本生まれ日本育ちの特定4品種が和牛であり、外国生まれでも日本で育った期間が長く、日本で食肉処理されたのが国産牛です。全国各地に厳しい品質基準が設けられたブランド牛も存在します。それらの高い品質は、生産者の熱意とこだわりによって守られています。和牛も国産牛もそれぞれ肉質に違いがあり、赤身肉や霜降り肉など好みが分かれるところでしょう。
 
和牛ビストロ「三国屋」は、草津温泉の程近くで極上のブランド牛を提供する「赤城和牛」と「尾崎牛」の専門店です。双方の食べ比べが可能です。生産者からの直送により手頃な価格を実現し、ご予算にあわせたコース料理も堪能いただけます。
 
またプライベート感あふれる半個室を用意しております。記念日やお祝いなど、大切な方とのひとときにぜひともご利用ください。
ページ上部へ